北海道にて大規模停電、ブラックアウトを経験!その時オール電化住宅は?!

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北海道のブラックアウトを経験して

9月6日午前3時8分頃、胆振東部地震が発生し、その18分後に北海道は大規模停電、いわゆる「ブラックアウト」を経験する事となります。

まる家も北海道なので、当然その影響を受けました。まる家の場合はかなり早く電源が復旧したのですが、それでも停電発生から回復まで20時間ぐらいかかりました。

オール電化住宅のまる家が、実際に停電を体験して分かった事が沢山ありました。

家のすべての機器が停止して分かったこと!

シンクのタッチレス水栓が使えない

まる家のキッチンはパナソニック製でタッチレス水栓がついています。タッチレス水栓は手をかざすだけで水か出るので、汚れた手で水栓を触る必要がなくとても便利です。

ですが、このタッチレス水栓が停電の時に大変不便でした。

停電なので当然タッチレスでは水を出す事ができず、強制的に水を出すためには、シンク下にあるコックを回さなければなりません。

そのコックが、シンク下の引き出しを開けた奥の方にあるため結構腕を伸ばして、やっと届くところにあります。

シンク下に腕を突っ込んで、コックを回してお水を出して、洗い物をして、お水が出っぱなしの状態でまたシンク下に腕を突っ込んで、コックを回して水を止めます。

はっきり言ってめんどくさいし、コックの開け閉めの間水が出っぱなしになるので、もったいないです。

2,3回やってみましたが、ほんとに面倒くさくて、まる家の場合は玄関に手洗いを作ってあるので、停電中はそちらで水を汲んだり、洗い物をしていたりしました。

まる家は二階に水回りを持って行ったので、一階の水場がキッチンだけだったら、停電時にものすごく不便だったと思います。

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これがシンク下ですが、奥の蛇口の栓みたいな物を回します。

タンクレストイレは汲んだ水で流す事しかできない

まる家は一階のトイレにパナソニックのアラウーノSⅡを採用しています。このトイレはタンクレストイレで流すとき洗剤が一緒に流れてくれるので汚れにくく、普段はとても便利に使っています。

しかし、このトイレも停電時にとても不便なトイレとなってしまいます。

タンクレストイレでも、停電してても水ぐらいは流せるでしょうって勝手に思っていました。

キッチンのタッチレス水栓と同じように、トイレの脇にコックか何かがついていて、非常時には手動で水を流せるんじゃないかと勝手に思い込んでいたのですが、違いました。

アラウーノSⅡの場合は、トイレにバケツなどで別の場所から汲んだお水を流す事ができますよって事でした。

これもはっきり言って不便です。トイレに行くたびに別の場所からバケツで水を汲んできて、用を足してからその水を流すという一連の流れになります。

まる家の場合は2階のトイレが普通のタンクトイレだったのですが、そちらは普通に使えました。

大と小をレバーで回してお水が出るタイプです。普段は電動ですが手でレバーを回す事もできるヤツです。

停電中は一階のトイレを使う事は一度もありませんでした。

家にトイレが一つしか無いお家でタンクレストイレを採用するのは要注意です。

IHは使えないけど想定内

まる家はオール電化住宅なのでキッチンは当然IHです。

これは、以前から停電になったら困る事は予想していましたので、カセットコンロとカセットガスを備蓄しておきました。

ていうか、IHだと土鍋が使えないので、お鍋用にカセットコンロはよく使っていましたので、お湯を沸かしたり、ちょっとした調理なんかは何ら問題なくできました。

オール電化にカセットコンロは必須ですね。

全館空調の家でも網戸は必要だった

まる家は全館空調システムを導入しています。

まるママはアレルギー体質なので、基本的に家の窓を開けたくないので無理言って導入して貰いました。

家の中の空気はすべてフィルターを通って入ってくるので、花粉はおろかPM2.5も入ってこないようになっています。

夏は冷房、冬は暖房をつけていますので、窓を1年中閉めたままにしていても家の中は快適です。

しかも、高気密高断熱の住宅なので、冷暖房の電気代もさほどかかりません。

実際に暮らしてみて、ひょっとしたら窓を開けたくなるかなぁって思っていたのですが、ぜんぜんそんな感じにはならず、開けたら汚れた空気が入ってくるような気がして全く開けませんでした。

しかし、停電になると全館空調システムは作動しません。全館空調どころか24時間換気すら作動しません。

それまでは、外がどんな天候でどんな気温だろうと、家の中はとても快適だったまる家ですが、停電になったら9月なのに暑くて大変でした。

一応、主要な窓には網戸をつけていたので、窓を開けて風を通して過ごしました。

家の設計の時に、一応窓の配置と風通しについて考慮していたのが、こんな時に役に立つとは思いも寄りませんでした。

携帯の充電は車があれば大丈夫

大規模停電になると情報収集手段が限られます。

そんなときはスマホの情報がとても頼りです。通信線はライフラインだというのを身に染みて感じる20時間でした。

携帯の充電は、モバイルバッテリーがあったのですが、いつまで続くか分からない停電ではかなり不安です。

まる家は車のシガーライターソケットから充電できるようにしていたので、ガソリンが尽きるまでは大丈夫だという安心感はありました。

だけど、あのときはたまたまガソリンが半分近く残っていたので、あまり不安はなかったのですが、ガソリンの残量が少なかったらさぞかし不安だったと思います。

ブラックアウト時の北海道では、営業しているガソリンスタンドは極端に少なく、非常用発電機をもっている数少ないスタンドが営業しているだけでした。

そんななか、皆ガソリンを求めて長蛇の列を作り、一回あたり20リットルまでなどの制限付きで給油できるレベルでした。

まるパパが給油のために並んでくれたのですが、5時間ぐらい待ってようやく20リットル入れられました。

たった20リットルですが、いつまで停電が続くか分からない中で、ガソリンを調達できて満タン近くになったときの安心感は計り知れませんでした。

災害時に車のガソリンが残っていることほど心強いものはありません。

冷蔵庫は開けなければ1日ぐらいなら十分大丈夫

停電では当然冷蔵庫は動きません。ただ、まる家では最近、省エネ冷蔵庫に入れ替えたばかりだったので、1日ぐらいならドアを開けずに放置しておいても大丈夫なんじゃないかと考えて、冷蔵庫を開けたい衝動に耐え続けました。

結果的に停電は20時間ぐらいで終わったのですが、通電してから冷蔵庫を開けてみましたら、全く大丈夫でした。

冷凍庫の物も凍ったままで、製氷ボックスの氷も全く凍ったまま。冷蔵庫もさわった感じ全く冷たいままでした。

古い冷蔵庫だったらダメだったと思いますが、最近の冷蔵庫はすごいですね。

太陽光発電があれば冷蔵庫は余裕

まる家の実家も実はオール電化住宅です。しかも実家には太陽光発電がついています。

太陽光発電システムは停電時は系列から切り離して、非常用コンセントに給電できます。

そこで、まる家の実家では、その非常用コンセントから冷蔵庫に電力を供給することにしました。

もちろん、発電中は普通に「ウィーン」って動き始めます。

夜になって発電できなくなると止まってしまいますが、さほど新しくない実家の冷蔵庫でも、昼間稼働、夜停止で停電中3日位の期間でしたが、中の物は全く大丈夫でした。

太陽光発電があってもテレビは見られませんでした

実家話が出たついでですが、太陽光発電のおかげで非常用コンセントから給電できるので、テレビをつけて情報を得ようと思ったのですが、結局家のテレビは映りませんでした。

多分、アンテナとブースターに給電がされていなければテレビまで電波が届かないのだと思います。

大きなテレビが映れば、精神的にも安定して良かったかなぁと思うのですが、無理でした。

きっと室内アンテナをつけたら見られたんじゃないかぁって思いますがよく分かりません。

お風呂は窓がないので暗かった

まる家のお風呂はユニットバスで、窓ガラスがついていません。

ですので、お風呂に入るときは必ず明かりをつけて入るのですが、停電なので暗いままです。

オール電化住宅はエコキュートで給湯しますが、エコキュートはタンク内にお湯が残っていた場合、停電していてもお湯が出ます。

ちょっとシャワーでも入ってみようかなぁなんて思ったのですが、お風呂の中が結構暗かったのでやめました。でももう少し停電が長引いたらひょっとしたら入っていたかも知れません。

キーレスが使えなくなって鍵で出入りしなければならなくなった

まる家の玄関ドアはキーレスです。

YKKAPの「次世代ドアキーシステム スマートコントロールキー」を採用しています。

車では当たり前になってきているキーレスですが、玄関ドアのキーレスも実際に採用してみるとすごく便利です。

ポケットから鍵を取り出さなくても、ボタンを押すだけで開きます。

すっごく便利。

でも、停電になったらそれは全く使えません。

まるママは最初、キーを無くすのが怖かったのでカードキーを使用していたのですが、カードキーは停電時は一切使えません。

ポケットキーから鍵を取り出して、ドアノブの上のカバーを開けて、キーを差し込んで回してやっと解錠もしくは施錠となります。

まぁまぁ不便ですね。鍵穴が隠れているのでカバーを開けて、鍵を回してからカバーを戻す作業があります。

まぁ不便ですがちょっとだけって感じです。

ラジオがなくて困った。そして使ってなかったワンセグ搭載ガラケーが大活躍

まる家にはラジオがありません。

災害時のラジオの威力は絶大です。主たる情報はラジオから得るといっても過言ではありません。

まる家の場合、ラジオはスマホのラジコで聞くことはあったのですが、スマホは使えなくなったら困るので、いざというときのためにバッテリーの減りを極力抑える使い方しかできません。

当然、ラジコみたいな物でバッテリーを消費するわけにはいかないです。

そこで、机の引き出しの奥に眠っていたワンセグ搭載のガラケーを車で充電して、テレビを見ていました。

いやはや、本当にワンセグあって良かったです。

ガラケーのバッテリーの持ちは素晴らしいです。

でも、やっぱりラジオ専用機があったら良かったなぁって思います。

暖房は使えないからカセットガスポータブルストーブを

まる家は以前アパートに住んでいたときに冬の停電に見舞われた経験があります。

別の記事にも書いてありますが、冬になるとほとんどの住宅で暖房をつけることができません。オール電化住宅も同様です。

まる家は全館空調システムを導入しています。いわゆるエアコン冷暖房です。北海道でエアコン冷暖房がどうかというのは、また別に検証記事を上げてみたいと思います。

で、そのことを知っているまる家では、ポータブルのカセットガスストーブを常備しています。

まる家は結構、高気密高断熱の住宅なのでこのポータブルストーブ1台でも結構暖まるんじゃないかなぁって思っています。

まぁ汚れた空気が逃げていくところがないので、ちゃんと換気には気を付けないといけないとは思っています。

セーコマとマイバスケットに感謝

大規模停電発生後、まるちゃんと二人で実家の分も含めて非常食の買い出しに行きました。

店舗はどこも停電で閉まっているお店が多かった中、セーコマとマイバスケットは薄暗い店舗の中で営業していてくれました。

マイバスケットは非常用の電源もないなか、価格も端数を切り下げして、100円とか200円とか丁度にして販売してくれていました。

こんな非常時で、そして物資が不足している状態で、値段をつり上げて売りつけることもなく、通常より安い値段で、しかも店員の皆さんも自分の家や家族が心配な中、私たちのために店の奥から品物を運んできて販売してくれていました。

本当に助かりました。大変感謝しております。

お店に来ていたお客さんも皆さん買い占めたりすることなく、自分たちに必要な分よりも多分少なめに買っていたと思います。

こういうときって、本当に人としての品が出るんだなぁってしみじみ思いました。

どのくらい停電が続くか分からないので、みんな不安だったと思いますが、みんなそれぞれ譲り合って助け合って行こうという気持ちが見えたのが、すごく心に残っています。

でも、そんな母の心も知らずまるちゃんは「うぁー!ねぇここにあるの全部買っちゃえばいいじゃん!!なんで買わないのぉ!」って大声で叫んでいました。

お店でこんこんと言い聞かせてやりましたが、ほんとに分かってんだかって感じです。

まとめ

かつて誰も経験したことのない大停電を体験して、オール電化住宅に住んでいるまる家でも色々なことが分かりました。

オール電化住宅が停電に見舞われたときにどうなるかはある程度考えてはいたので、停電中もエコキュートからお湯が出るとか、断水しても水が使えるとかは分かっていたのですが、思わぬ所で意外な不便があることにも気づかされました。

タッチレス水栓は停電時も使えることは確認していたのですが、こんなにも不便だとは思ってもいなく、タンクレストイレについては調べることもせず「停電時に水流す方法ぐらいきっとあるはず!」って思い込んでいました。

停電が起きてからマニュアルを調べて、汲んだ水を流すことしかできないと知ったときは本当に驚きました。

まる家はたまたま2階のトイレを普通のタンク式のトイレにしてあったのでまだ良かったのですが、両方ともタンクレスにしていたら、すごく不便だったと思います。

ただ、決定的に我慢できないような出来事もなかったため、災害時でもまずまず大丈夫かなぁということも確認できたので、それは良かったと思います。

今後まる家では、

  • 「カセットガス」の備蓄を多めにしておく。
  • 「ラジオ」を買って「電池」を備蓄しておく。
  • 車のがガソリンは半分近くになったら早めに給油しておく。
  • レトルトの食品を数日分備蓄しておく。

    を心がけていくようにしたいと思います。

    そして、災害の時にこそご近所さんとの助け合い、情報の共有、声がけなど人同士のつながりがとても大切だと言うことに気づかされました。

    実は、普段からのご近所付き合いが最高の災害対策なんですね。そんな当たり前のことに気づかされた20時間でした。

    オール電化住宅にはカセットコンロは必須ですね。1台あるだけで安心感が違います。

    カセットガスはコンロとストーブ両方の熱源となりますので、少し多めに備蓄しておいた方がよいと思います。

    イワタニのHPによりますとカセットガスの消費期限は7年間の様なので、家でお鍋をするときなどに使用して定期的に入れ替えた方がよいと思います。

    まる家では2箱備蓄することにしました。

    カセットガスを使用できるポータブルのストーブです。燃料をカセットコンロと共有できるのがよいところです。オール電化住宅だと、ストーブのために灯油を備蓄しておいても使うところがないので、劣化したときに処分に困ると思います。

    ポータブルガスストーブであれば、カセットガスの備蓄をカセットコンロで使用して定期的に入れ替えることも出来るのでよいと思います。

    連続燃焼時間は約4時間程度と短いですし、出力もそんなに大きくないので、家全体を温めるというより、ひと部屋暖めるといった使い方になると思います。

    それと、出力的に高気密高断熱住宅でななければ厳しいかと思います。あと高気密住宅なら一酸化炭素中毒の心配もあるので換気には注意です。

    ポータブルラジオです。まぁ聞こえれば何でも良いので安いもので十分だと思います。

    充電電池のエネループです。エネループの良い所は自然放電をほとんどしないところです。充電状態にしておけばかなり長い間もちます。

    まる家の場合はパソコンのマウスやカメラのフラッシュや台所用のはかりやリモコンなど、至る所に充電電池を使いまくっています。

    予備の充電済み電池も何本か用意していて、災害時にはそれらの電池を総動員して明かりに当てる予定です。

    まる家は趣味で大容量モデルを使っていますが、普通の白いエネループでも十分です。

    電池駆動のLEDランタンです。単三電池3本で10時間ぐらい使えます。

    オール電化住宅は災害に強い エコキュートが災害時の強い味方に 水の備えは大切です。
    原発事故以来電気代の値上げが激しい今日この頃ですが、そんな中時代に逆行しているかも知れないオール電化住宅と災害について考察してみたいと思います。 そして、まる家では大規模停電「ブラックアウト」を新築早々経験してしまいました。その顛末はこちら...

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